第4回 すっきりしない年賀状の新商法

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神戸中央郵便局。年賀状の「新商法」の結果は?(神戸市中央区で)

今年の年賀状から、「出す人にも賞品が当たる」新趣向が採り入れられた。官製の年賀はがき50枚を買うごとに応募券1枚がもらえ、それを送ると抽選で品物が当たるという、郵政公社の新アイデアだ。

だが、応募の専用はがきは郵送する仕掛けになっており、1枚ごとに50円切手を貼る必要がある。つまり客に一口50円を張らせて当たりの賞品を渡す、いわば郵政公社が「胴元」のばくちだ。応募数に切手代を掛けた金額が、賞品総額を上回れば上回るほど、胴元のもうけが大きくなる仕組みだ。常識的に見て、損はないようだ。

法的には何の咎めもないが、このばくち、何か変だなと思うのは、私ひとりだろうか。公社化して売り上げ増を迫られる郵政公社に、知恵者がいたものだが、消費者保護法の精神からすれば、何ともすっきりしない。年賀状という麗しい正月文化に水を差す「もうけ主義」と言わざるを得ない。

で、郵便局窓口で文句を言ったら、「それなら、応募されなきゃいいんです」。ごもっとも、ごもっとも。

(2004年1月13日)

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