第26回 神戸の春はどこから?
Posted at March 2, 2005Posted by nakayama
近畿地方に春一番が吹き荒れてから、逆に寒い日が続いた。西高東低の冬型気圧配置が戻り、六甲山に雪が舞うこともしばしば。春は未だし、の感がある。
ふと、神戸の春はどこから来るのか、気になった。東北や北陸など、冬が長く寒さが厳しい地方では春を待つ気持ちが強いためか、それぞれに伝統的な到来の合図がある。神戸はどうか。「岡本梅林から」という人が多い。江戸時代から兵庫の里謡にうたわれた梅の名所、東灘区の岡本の梅林だ。しかし、「神戸港に外国航路の豪華客船が入ると春が訪れる」とか、「生田川の堤の桜こそ神戸の春そのもの」との声もある。かつて春霞の中を「クイーン・エリザベス?号(QE?)」が、悠然とミナト神戸の埠頭に入ってきたのを思い出す。確かに春の風物詩であった。いま、都会では季節の変わり目をキャッチするのが難しい。
私などは最近、郊外のゴルフ場で聞くウグイスの鳴き声に春を感じる。早春のうちは「ケキョ ケキョ」と、下手で不完全な声。それが春風とともにだんだん上手くなっていく。
年ごとに中高層ビルが建て込んでいく神戸市内。日脚が伸びたり、水がぬるんだり、といった自然の移ろいはあまり感じられないが、彼岸を過ぎると寒さは確実に消えて、いつの間にか春になっている。
(2005年3月2日)
- Index
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- 第1回 「第九」演奏を聴きにいく?
- 第2回 ミナトの汽笛が聞こえない
- 第3回 初詣は地元の神社で
- 第4回 すっきりしない年賀状の新商法
- 第5回 文化の力で関西を元気に
- 第6回 公立美術館にも不況の波 ~がんばれ!芦屋市民
- 第7回 「貧すれば鈍する」近鉄球団名の売買
- 第8回 指揮棒を振ってみたい?
- 第9回 左、右? エスカレーターどっちに立つ
- 第10回 細るのは残念、生田川沿いの桜堤
- 第11回 「神戸市民球団」の行方
- 第12回 新しい待ち合わせスポットを
- 第13回 美しくない「広告塔」バス
- 第14回 星野・前阪神監督が功労者だって?
- 第15回 ヴィッセル神戸の「旗印」
- 第16回 梅雨入発表はお節介?
- 第17回 泡盛で沖縄の心をつかむ
- 第18回 ポストは赤でなくても・・・
- 第19回 「ミナト神戸」が泣いている
- 第20回 幹線道路の不法と違反
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- 第21回 時代遅れ? 直して使う腕時計
- 第22回 雪が降る。プラザに楽しい企画
- 第23回 国際展の応募作品を紛失
- 第24回 マイカー停車できない三宮
- 第25回 マンションラッシュの正体
- 第26回 神戸の春はどこから?
- 第27回 空港経営、神戸市の手腕は?
- 第28回 残った!町なかの桜の木
- 第29回 新緑の六甲山に親しもう
- 第30回 絵画個展を前に作品紛失
- 第31回 センターサウス通りって?
- 第32回 工事現場に完成ビル出現?!
- 第33回 神戸ルミナリエ、「光の第二章」って?
- 第34回 新空港をめぐる税投入 ~神戸市の弁明は不可解
- 第35回 テナントは見学だけ ~ビルの消防訓練~
- 第36回 12年ぶりにみこし行列 ?4月の生田祭で三宮地区
- 第37回 由緒ある旧居留地の町名 ~「神戸検定」にピッタリ~
- 第38回 神戸市文書館って? ~建物の由来にそむく~
- 第39回 オリックスが大阪中心へ ~市民の観戦が球団育てる~
- 第40回 老舗とともに残したい ~「トアロード」の魅力~
- 「神戸ぶんか」異聞 完結のお知らせ
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