第39回 オリックスが大阪中心へ ~市民の観戦が球団育てる~
Posted at June 23, 2006Posted by nakayama
プロ野球・オリックス球団は、いま兵庫県と大阪府で認められているフランチャイズ(本拠地)を、08年から大阪府に一本化する意向を示した。さっそく来年(07年)の神戸での試合数を20に減らすという。
オリックスグループが大阪ドームを買収したとばっちりだ。球団が試合を自分の球場のある大阪に集中したいと考えるのは、経営ポリシーとしては当然のことだろう。しかし、阪神大震災以来、「がんばろうKOBE」を合言葉に、復興の象徴となってきた球団にすっかり親しみを持ったファンは多いはずだ。そんなファンに背を向けることになる。兵庫県からパ・リーグの球団が姿を消し、楽しみにしていた日本シリーズ・阪神対オリックスの「兵庫県マッチ」も夢に終わってしまいそうだ。
今季のオリックスは、清原、中村両選手の加入で、PRにも力を入れている。神戸・三宮の中心にある交通センタービルでも、「スタジアムに見に来てや!!」と、2人の大きな写真を1階のガラス壁面いっぱいに掲げて、ファンに観戦を呼びかけている。
野球ではないが、ヨーロッパのサッカーチームを支えているのは、本拠地の地元市民だといわれる。サッカー評論家のセルジオ越後さんは、「市民1人がシーズンに1回、観戦に行くだけで、チームの経営が成り立つ場合が多い。気持ちの上ではもちろん財政的にもチームを育てるのは、地域住民の応援だ」と説いている。
オリックス・バッファローズが大阪へいってしまう、と嘆く前に自分はいつ応援にいったかを考えてみよう。とりあえず、神戸グリーンスタジアム、いや、正確には「スカイマークスタジアム」へ、足を運ぼうではありませんか。
(2006年6月23日)
- Index
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- 第1回 「第九」演奏を聴きにいく?
- 第2回 ミナトの汽笛が聞こえない
- 第3回 初詣は地元の神社で
- 第4回 すっきりしない年賀状の新商法
- 第5回 文化の力で関西を元気に
- 第6回 公立美術館にも不況の波 ~がんばれ!芦屋市民
- 第7回 「貧すれば鈍する」近鉄球団名の売買
- 第8回 指揮棒を振ってみたい?
- 第9回 左、右? エスカレーターどっちに立つ
- 第10回 細るのは残念、生田川沿いの桜堤
- 第11回 「神戸市民球団」の行方
- 第12回 新しい待ち合わせスポットを
- 第13回 美しくない「広告塔」バス
- 第14回 星野・前阪神監督が功労者だって?
- 第15回 ヴィッセル神戸の「旗印」
- 第16回 梅雨入発表はお節介?
- 第17回 泡盛で沖縄の心をつかむ
- 第18回 ポストは赤でなくても・・・
- 第19回 「ミナト神戸」が泣いている
- 第20回 幹線道路の不法と違反
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- 第21回 時代遅れ? 直して使う腕時計
- 第22回 雪が降る。プラザに楽しい企画
- 第23回 国際展の応募作品を紛失
- 第24回 マイカー停車できない三宮
- 第25回 マンションラッシュの正体
- 第26回 神戸の春はどこから?
- 第27回 空港経営、神戸市の手腕は?
- 第28回 残った!町なかの桜の木
- 第29回 新緑の六甲山に親しもう
- 第30回 絵画個展を前に作品紛失
- 第31回 センターサウス通りって?
- 第32回 工事現場に完成ビル出現?!
- 第33回 神戸ルミナリエ、「光の第二章」って?
- 第34回 新空港をめぐる税投入 ~神戸市の弁明は不可解
- 第35回 テナントは見学だけ ~ビルの消防訓練~
- 第36回 12年ぶりにみこし行列 ?4月の生田祭で三宮地区
- 第37回 由緒ある旧居留地の町名 ~「神戸検定」にピッタリ~
- 第38回 神戸市文書館って? ~建物の由来にそむく~
- 第39回 オリックスが大阪中心へ ~市民の観戦が球団育てる~
- 第40回 老舗とともに残したい ~「トアロード」の魅力~
- 「神戸ぶんか」異聞 完結のお知らせ
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