第33回 神戸ルミナリエ、「光の第二章」って?
Posted at December 9, 2005Posted by nakayama
神戸の歳末恒例「KOBEルミナリエ」が、中央区の旧外国人居留地と東遊園地で9日から始まった。阪神大震災犠牲者の鎮護を願って、その年の 12月から始まった光の祭典は、今年が11回目。美しく輝く光の彫刻は、神戸の冬の風物詩としてすっかり定着した感がある。
この催しに、総額約6億円もの莫大な費用がかかるという。その割には地元への還元が少ないというのが、商店関係者の一致した見方だ。催しは、兵庫県、神戸市、神戸商議所、観光団体などで組織する「委員会」が主催する方式で、資金は、募金や助成金、イベントグッズの売上金などで賄われている。近隣の商店街や企業も大口の募金をしている。しかし、会期中に訪れる500万人もの客の大半は、会場に行って帰るだけというケースが多いようで、商店の売り上げに、なかなかつながらない。
夜の催しだけに、見終わっても商店や飲食店に立ち寄らない。買い物も、会場販売限定の記念品に人気はあるが、一般の商品までには及ばず、商店街は、思ったほど潤わないと聞く。
開催当初は、 3年限りの計画といい、それが5年までとか言っているうちに、「継続を望む声が大きい」と、1年延ばしして10年。今回のテーマは「光の第二章」。よくわからないが、これまでの10回に重ねて、これからの10年に入るのが第11回、との宣言に聞き取れる。
費用の大半が、この「光の彫刻」を創り出したイタリア人アートディレクター側に支払われる。責任の所在があいまいな「委員会」方式を信用しないわけではないが、せめて寄付の行方だけは明確にしてほしいと思うのは私一人だけではないはずだ。
(2005年12月9日)
- Index
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- 第1回 「第九」演奏を聴きにいく?
- 第2回 ミナトの汽笛が聞こえない
- 第3回 初詣は地元の神社で
- 第4回 すっきりしない年賀状の新商法
- 第5回 文化の力で関西を元気に
- 第6回 公立美術館にも不況の波 ~がんばれ!芦屋市民
- 第7回 「貧すれば鈍する」近鉄球団名の売買
- 第8回 指揮棒を振ってみたい?
- 第9回 左、右? エスカレーターどっちに立つ
- 第10回 細るのは残念、生田川沿いの桜堤
- 第11回 「神戸市民球団」の行方
- 第12回 新しい待ち合わせスポットを
- 第13回 美しくない「広告塔」バス
- 第14回 星野・前阪神監督が功労者だって?
- 第15回 ヴィッセル神戸の「旗印」
- 第16回 梅雨入発表はお節介?
- 第17回 泡盛で沖縄の心をつかむ
- 第18回 ポストは赤でなくても・・・
- 第19回 「ミナト神戸」が泣いている
- 第20回 幹線道路の不法と違反
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- 第21回 時代遅れ? 直して使う腕時計
- 第22回 雪が降る。プラザに楽しい企画
- 第23回 国際展の応募作品を紛失
- 第24回 マイカー停車できない三宮
- 第25回 マンションラッシュの正体
- 第26回 神戸の春はどこから?
- 第27回 空港経営、神戸市の手腕は?
- 第28回 残った!町なかの桜の木
- 第29回 新緑の六甲山に親しもう
- 第30回 絵画個展を前に作品紛失
- 第31回 センターサウス通りって?
- 第32回 工事現場に完成ビル出現?!
- 第33回 神戸ルミナリエ、「光の第二章」って?
- 第34回 新空港をめぐる税投入 ~神戸市の弁明は不可解
- 第35回 テナントは見学だけ ~ビルの消防訓練~
- 第36回 12年ぶりにみこし行列 ?4月の生田祭で三宮地区
- 第37回 由緒ある旧居留地の町名 ~「神戸検定」にピッタリ~
- 第38回 神戸市文書館って? ~建物の由来にそむく~
- 第39回 オリックスが大阪中心へ ~市民の観戦が球団育てる~
- 第40回 老舗とともに残したい ~「トアロード」の魅力~
- 「神戸ぶんか」異聞 完結のお知らせ
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